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黒執事Book of Circus #10(最終話)「その執事、遂行」感想  

醜悪、憎悪・・・自分の中にも満ち満ちている。
「それが人間なんだよ、セバスチャン!」


「その執事、遂行」


舞い上がる走馬灯劇場(シネマティックレコード)に映るのは悲しい過去だった。
ケルヴィン邸にたどり着き、真実を知ったドールの悲鳴と刃がシエルに向けられる。
鞄からこぼれおちるキャンディー。全てが炎に包まれ、閉幕の時を迎える。



**************************************




サーカス団の皆が施設に引き取られた時の束の間の幸福なシーンが泣かせます。(;;)
どうやって生きて行けばいいの?
絶望から救ってくれた男爵に、返せるものがあるなら返したい。
自分達と同じ境遇の子供達がいるなら守りたい。
一途な忠節のためには手を汚すことだって厭わない。



「サーカス編」はシエルが過去と向き合い、そしてセバスチャンと出会わなかったら・・・と
いう鏡の世界を映した作品でもありました。


大切なものを守るためとか悲願のためには何をしてもいい?
因果応報、仮初の善意は仮初でしかなくどこかでツケが回ってくるのですね。



自分には力がある。裁く権利もある。
シエルの言い分や行動には「女王の番犬」であること、果たさなくてはならない
復讐のためなら何をしてもいいという傲慢さが感じられます。
が、結局それを分かっていてセバスチャンが助けてくれなければサーカス団の
子供達と同じような運命が待っていた、己の非力さを吐露していることにも
なるのですよね。


ジョーカー達が守りたかった慈善施設は朽ち果てていた。
結局、命をかけてまで守ろうとしたものは何も無かった。
滑稽なことだ・・・。
シエルがやろうとしていることも、もう帰らない命のため。
セバスチャンからすればやはり滑稽なことなのでしょう。


セバスチャンが契約でシエルの側にいるのだとしても、その魂は何物にも代えがたい
美味なるものになりうるから。
絶望に打ちひしがれ、何度も転び、泥だらけになりながらも復讐のために抗う魂。
はっとなったセバスチャンの表情は彼がこれからもシエルについていくのだと
改めて実感させられました。



笑い続けていたシエルですが、あそこで涙を流さなかった・・・本当は流して
いたんだと勝手に思っています。
ドールと同じように一時でも向けた優しさはドールもシエルも、ジョーカーの笑顔だって
真実だったと思うから。
だから裏切りに対して激しい憤りをぶつけ、殺意にまでなってしまったんですよね。



事件は終わりましたが、ではシエルは真の「女王の番犬」たりえるのか。
否、大人たちに試されている脆弱な子供でもあるのです。


Wチャールズ!



見張るのは人間だけではない。
”緑の瞳”の葬儀屋も。


女王の真意、Wチャールズの役目。
ぜひ、先のエピソードもアニメにしていただきたいと思います。



まとめて・・・
後半、作画で色が落ちていたり、原作よりもキュンコマでない表現もあって
むむむ?と思うことはありましたが、原作準拠、安心して見る事ができました。
この作品は笑える部分もありますが、総じてダークでグロであくまで悪魔な作品です。(^^ゞ)
最後にざらっとした手触りが残ればそれでいいんじゃないかな、と思っています。
まずはOVAを楽しみにしています。
スタッフ、キャストの皆さん、お疲れ様でした。







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